【発達障害】注意欠陥・多動性障害(ADHD、AD/DH)の定義と症状について

前回の更新で、発達障害に関するチェックシートのご紹介をしました。

今回からは各発達障害について、その定義と症状を見ていきたいと思います。


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目次(Contents)

注意欠陥・多動性障害(ADHD、AD/DH)の定義について

まずは、基本的な定義について見てみましょう。

ADHDとは、年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性、
多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。
また、7歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。

引用:文部科学省 特別支援教育について

文部科学省の定義で見てみると、ちょっと難しく書いてありますが、

簡単に要約すると、

「もう十分に分別のつく年齢にもかかわらず、常に注意力散漫だったり、

 急にかんしゃくを起こしたり、授業中にじっとしてられなくて

 歩き回ったりして、通常の生活や学校の勉強に

 何かしらの問題が発生している事」

といった感じとなります。

まだちょっと抽象的ですので、もっと具体的に知りたいという方は、

以前作成したチェックシートがありますので、こちらをご覧いただき、

注意欠陥・多動性障害(ADHD、AD/DH)の具体的な行動について

見ていただければと思います。

<注意事項> 本チェックシートは幼児から18歳未満を対象としたチェックシートとなります。 本チェックシートはあくまで主観的な検査...
<注意事項> 本チェックシートは18歳以上を対象としたチェックシートとなります。 本チェックシートはあくまで主観的な検査に過ぎず...

注意欠陥・多動性障害(ADHD、AD/DH)は一般的に子どもの障害と見られがちですが、

大人にも該当することが多々あります。

根本的な症状については差はあまり無いのですが、

子どもと大人では社会的に与える影響度が異なるため、その点を加味する必要があります。

例えば、子どもであれば学校の教室内での問題で収まりますが、

大人の場合、会社ひいては社会に影響を与える可能性もある、ということです。

それでは、まず子供のADHDを見ていきましょう。

子どもの注意欠陥・多動性障害(ADHD、AD/DH)の症状

まず子どもの場合です。

そもそもADHDは脳(特に前頭前野)との関わりが強い病気です。

そのため、生まれた時から発症しているときもあれば、出生直後に発症することもあります。

ただし、生後すぐにADHDと判断することは出来ません。

ADHDの乳幼児が起こしやすい行動は確かにありますが、

一般的な乳児も同様の行動をする為です。

※管理人コメント

 私の子は夜の寝付きが本当に悪く、布団が背中につく事を酷く嫌がるタイプで、

 寝た後も寝返りの回数が多く布団からはみ出てゴロゴロ転がっているような状態でした。

 私も妻も当時は本当に大変でした・・・。

単純な確率でいうと、子どもの20人に1人がADHDであると言われており、

主に男児にて発症しやすい傾向があります。

最近の人口調査ですと、女児も男児に劣らず発症しているとの指摘もある為、

女児であれば大丈夫というわけではない点に注意してください。

ADHDの判断される子どもの多くは4歳までに何かしらの兆候があり、

症状自体は12歳までにはほぼ明らかになります。

ただし、ADHDにも程度が存在するため、12歳を越えても認識されづらい場合があります。

こちらは本記事の後半で説明する「成人のADHD」に該当します。

先に上げた、「4歳までに何かしらの兆候」というのは、

具体的にはチェックシートに記載していますが、端的に書くと以下の3つの型となります。

●不注意型
 物忘れが激しかったり、片付けや整頓が苦手、注意散漫である。

●多動型
 落ち着いてジッと座っていられないことや、電車などで静かにしていられない。

●衝動型
 自分の気持ちをガマンすることができず、ちょっとしたことで激しく怒る。
 順番が守れなかったり、理由なく周りにいる子どもを叩いたり押したりしてしまう。

上記の症状は例に過ぎません。

症状自体にも軽症から重症までの幅がある為、経過をよく見て、

長期間(半年程度)続くようであった場合は、ADHDの可能性があると

判断して良いと思います(その場合は、小児科に相談してみましょう)

いずれにせよ、兆候が見受けられた場合は、よく観察することから始めてください。

年齢別のチェックも追々記事として作成予定ですので、

そちらを元にお子さんの様子を見ていただければと思います。

大人の注意欠陥・多動性障害(ADHD、AD/DH)の症状

次に成人のADHDについてです。

現代の大人の40人に1人は程度の差こそあれ、ADHDであると言われています。

成人のADHDは、子どもの頃からADHDであったが、大人になるまで表面化せず、

社会に出て初めて、その症状が顕著になり、周りからの指摘や

自分自身で気づくことになる場合が多いです。

具体的な症状として以下のようなものがあります。

  • 思ったことをすぐに口にしてしまうことがある
  • 会議中や仕事中に落ち着かず、そわそわしてしまう
  • 計画性を要する作業を行なう際に、作業を順序立てる事が困難である
  • 会話を交わしている相手が話し終える前に会話をさえぎってしまう
  • 物事を行なうにあたって、詰めが甘くて仕上げるのが困難だった
  • 時間管理が苦手である

詳細はチェックシートを参照していただければ分かりやすいと思います。

<注意事項> 本チェックシートは18歳以上を対象としたチェックシートとなります。 本チェックシートはあくまで主観的な検査に過ぎず...

成人のADHDの診断は子どもの診断以上に難しく、

精神障害(気分障害)等の複合的な要因も考慮して判断する必要があります。

また、仕事をしている方が多いため、

そのケアも含めて対処方法を考えなければなりません。

次回以降に「成人のADHD」についての詳細をまとめた記事を作成し、

ご紹介したいと思います。


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